北海道の秋サケ漁 網には大量のブリが水揚げ

09/14 18:07 更新

 今月から始まっている北海道の秋サケ漁。ところが、今年はその秋サケを取るための網に、これまでにないほどの大量のブリが水揚げされる事態になっている。  どこからどう見ても大漁という絵柄。ピチピチと生きがよくて、丸々と太っている。ところが、漁師の表情はさえない。何かがおかしい。どういうわけか、サケの定置網。サケはほとんど捕れず、捕れるのはブリばかりだというのだ。ただ、いくら捕れてもブリは単価が低く、秋サケの雌に比べると5分の1程度。そうかと思うと、サケの定置網にはこんな珍客、アザラシだ。ただでさえ少ないサケをアザラシが食い荒らすという。罠を仕掛けるなど対策は取っているが。  地元の漁師:「アザラシの方が頭が良い。ヤツらも生きていかなきゃならないもの」  今年、サケが少なく、その他の珍客が多いのはなぜか。例えば、ブリは暖かい水温を好むというが。  地元の漁師:「水温が高いわけでもない。17.2度くらい。サケの水温だけど、何かがおかしくなっているのでは」  深まる謎。ブリの専門家は。  ブリに詳しい道総研中央水産試験場、星野昇研究主幹:「資源量が2000年代以降、現在、過去最高水準。短期的な水温の動きよりも、資源量の多さに支えられてこれからもくる」  では、サケはどこに行ったのか。  サケに詳しい道総研さけます・内水面水産試験場、宮腰靖之部長:「恐らく稚魚期の生き残りが低くて、今年、帰ってくる中心の4歳・5歳の魚が特に少ない傾向にある」  4、5年前に稚魚が激減したのは、当時の海水温などの影響が考えられるという。  サケに詳しい道総研さけます・内水面水産試験場、宮腰靖之部長:「ヒグマなどの餌(えさ)という意味では、やや減るかもしれません」  サケだけに依存しているわけではないので、影響は限定的だという。むしろ影響は人間の食卓に。  ラッキー山の手店・鮮魚売り場、小林弘典チーフ:「去年に比べて売る魚がない」  この店では新たにブリのコーナーを設けるなど豊漁に対応している。